1 :1:2009/06/22(月) 22:07:02.04 ID:kEx+ry200 予告。 今さらかも知れませんが、歴史系やる夫スレで フランス革命を行いたいと思います。 予定では7月上旬~中旬をメドにスレ投下したいと思いますが、 いかがでしょうか? ___ / \ /\ / \ / (●) (●) \ | (__人__) | \ .` ⌒´ /_ // ヽ /\ / / _ / / /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(__.ノ ̄|\/| | | / |__________|/ 主人公:パリ左官工カネクレーヨ家の長男 ヤルオ・カネクレーヨ
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2 :1:2009/06/22(月) 22:07:45.95 ID:kEx+ry200 / ̄ ̄\ /ノ( _ノ \ | ⌒(( ●)(●) お前の隣に住んでいるだろうが、この馬鹿! .| (__人__) /⌒l | ` ⌒´ノ |`'''| / ⌒ヽ } | | ____ / へ \ }__/ / /─ ―\ / / | ノ ノ /●)) ((●\ . ’, ・ ( _ ノ | \´ _ / (__人__)’,∴\ , ’ ぐぇあ | \_,, -‐ ''"  ̄ ゙̄''―---└'´ ̄`ヽ/ > て .| __ ノ / ( ヽ _,, -‐ ''" ̄ヽ、 ̄ `ー'´ / r'" ̄ \ , '´ / .| \ ( / | \ \ / | 幼馴染:ヤラナイオ・ウッゼーナ11歳 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/22(月) 22:10:40.02 ID:kEx+ry200 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | | ・|・ |─ |___/ |` - c`─ ′ 6 l . ヽ (____ ,-′ ヽ ___ /ヽ / |/\/ l ^ヽ | | | | 国王:ルイ16世 5 :1:2009/06/22(月) 22:12:30.12 ID:kEx+ry200 一応、自宅で自由時間2時間程度しかないものなので、書きダメとかで 時間がかかると思いますので、長い眼で見ていただければ幸いです。 それでは、7月にまたお会いしませう。 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/24(水) 19:40:28.81 ID:pLEghC7/0 第1話 「崩壊への序曲」 自由時間2時間程度の1です。 とりあえず、各種文献とネットでの情報収集した内容をAAでやります。 なお、この物語はあくまで史実を脚色したものです。 楽しんで見ていただけるように改変している場所もありますが、 突っ込みながら、あくまで「物語」として笑って許していただき、 楽しんで読んでもらえると助かります。 * ┼ ,~-,~-,~-, 十 |_ヴェルサイユ| + + + _|_~~~~~~~~ ┼ + * __i .i-.、 __ + rii | i_,! 'ー'l |,_l"'i ト, * 十 十 _ __.゙| '" ." |__ + + └┘ i.L,r-''"i ̄ ̄i~~゙"i''-.,」_.|_iーi ___ ┬─┬ト''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|..|,,__~".''''ーk,,i=i、.rii l"l,,l l.,l"i ト,. ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL." ___ ^.」 ┬回┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~",-、.=、~|~"'l''.ーiー-.|'"|_._|__|~i''i| ┼ ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|.|;;| .~"|".' ''l -i |r''i"□_| ~!| ┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|;;;|.|;;|._~'_"|"'l': ri'|i'"|_._|__||''i| ┴┬回ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|./。!´。! ~!"゙i r |i'"|_._|__|~'i| ┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|//|/| | ~ (|i' |_._|__|~''i| ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL..|" ___ ^| + 時は1763年…… ルイ15世の治世下。 7年戦争が終結し、北米大陸におけるフランスの 植民地支配は終わりを告げた年。 一人の赤ん坊が産声を上げた。 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/24(水) 19:44:56.63 ID:pLEghC7/0 ___ / \ /\ / \ / (●) (●) \ 産まれたお! | (__人__) | \ .` ⌒´ /_ // ヽ /\ / / _ / / /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(__.ノ ̄|\/| | | / |__________|/ パリ左官工カネクレーヨ家の長男 ヤルオ・カネクレーヨ 13 :1:2009/06/24(水) 19:45:53.42 ID:pLEghC7/0 * ┼ ,~-,~-,~-, 十 |_ヴェルサイユ| + + + _|_~~~~~~~~ ┼ + * __i .i-.、 __ + rii | i_,! 'ー'l |,_l"'i ト, * 十 十 _ __.゙| '" ." |__ + + └┘ i.L,r-''"i ̄ ̄i~~゙"i''-.,」_.|_iーi ___ ┬─┬ト''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|..|,,__~".''''ーk,,i=i、.rii l"l,,l l.,l"i ト,. ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL." ___ ^.」 ┬回┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~",-、.=、~|~"'l''.ーiー-.|'"|_._|__|~i''i| ┼ ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|.|;;| .~"|".' ''l -i |r''i"□_| ~!| ┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|;;;|.|;;|._~'_"|"'l': ri'|i'"|_._|__||''i| ┴┬回ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|./。!´。! ~!"゙i r |i'"|_._|__|~'i| ┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|//|/| | ~ (|i' |_._|__|~''i| ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL..|" ___ ^| + ルイ15世は政治的に堕落しており、情事にうつつを抜かすばかり 王を裏で操ったポンパドゥール夫人死後は、寵愛をデュ・バリー夫人 に移し、その庇護を受けたモープー、デーギヨン公、テレーらが実権 を握り、三頭派として権勢を誇っていた。 14 :1:2009/06/24(水) 19:50:10.33 ID:pLEghC7/0 * ___ * ┼ | 高等法院| * | ̄ ̄ ̄ * ∧* * <⌒> ┼ * ┼ /⌒\ * _________]皿皿[-∧-∧、 /三三三三三三∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、 __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩ |'|「|'''|「|||:ll;| ┼ /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄| /_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「| 田 田 |「|[[[[| |ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| | |「| |「|ミミミミミミ ブルボン朝の異常に形式ばった宮廷作法に代表されるように、 諸外国では薄れていた貴族を中心とした絶対王制は維持され、 本来は国家の安定を図るための行政訴訟や法律登録を行っていた 高等法院は、貴族の特権を守ることのみに執着していた。 15 :1:2009/06/24(水) 19:53:28.33 ID:pLEghC7/0 * ___ * ┼ | サロン| * | ̄ ̄ ̄ * ∧* * <⌒> ┼ * ┼ /⌒\ * _________]皿皿[-∧-∧、 /三三三三三三∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、 __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩ |'|「|'''|「|||:ll;| ┼ /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄| /_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「| 田 田 |「|[[[[| |ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| | |「| |「|ミミミミミミ だが、時代はサロン文化華やかりし時代 ヴォルテール・モンテスキュー・テュルゴー・ディドロらは高等法院の圧力に負けず 1751年から1772年まで20年以上かけて完成した大規模な百科事典『百科全書』を執筆・編集 彼ら啓蒙思想家は「百科全書派」と呼ばれ、革命に多大な影響を与えることとなる 16 :1:2009/06/24(水) 19:57:54.75 ID:pLEghC7/0 そのような情勢の中、第三身分と呼ばれた農民達は悪化する財政だけではなく 特権身分に守られた貴族や僧侶の暮らしを支えるために重税をかけられ 疲弊に喘いでいた ( と て ん 父 ) ) う .く .苦 ち( ( だ れ .し ゃ ) ) お て .い ん( ,, -──- 、._ (! あ .中 母 ) -"´ \ .) .り .育 ち( / ヽ.( .が .て ゃ.) / ヽ~、_ _( | _ノ ヽ、_ .| `,~~~´ l o゚⌒ ⌒゚o l ` 、 (__人__) / `ー 、_. ` ⌒´ / /`''ー─‐┬''´ / 丶. i | ./ 丶、_)|_ノ|_ .|  ̄ヽ._ ´ ヽ ヽ、 _/´`ヽ / 貧しいながらも両親の愛情を受けながら育つヤルオ 17 :1:2009/06/24(水) 19:59:15.40 ID:pLEghC7/0 そして時は過ぎ……・ .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | | ・|・ |─ |___/ |` - c`─ ′ 6 l . ヽ (____ ,-′ ヽ ___ /ヽ / |/\/ l ^ヽ | | | | 1774年、ルイ15世の跡を継いでルイ16世が即位 18 :1:2009/06/24(水) 20:01:40.43 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\_|` ´` /|_/| |_, ─'''''─ ,、 / _ | | /, -、, -、l 何も教えてもらってないけど | _| -| ・|< || ボクは頑張るよ! , ―-、 (6 _ー っ-´、} | -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ | ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \ ヽ ` ,.|  ̄ | | `- ´ | | _| | (t ) ルイ16世(1754年 - 1793年) ブルボン朝第5代のフランス王。祖父ルイ15世の逝去に伴い、 帝王学を学ばないまま、国王に即位する。 知識は豊富で特に理系に優れていたが、その頭脳を生かせる才能に欠け、 愚鈍と言われた。 錠前作りと狩猟が趣味。 マリー・アントワネットにぞっこんの20歳。 19 :1:2009/06/24(水) 20:05:15.88 ID:pLEghC7/0 ____ /⌒ ⌒\ /( ●) (●)\ 新しい王様? /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ なに、それ | |r┬-| | 偉いの? \ `ー'´ / その年、ヤルオ11歳 20 :1:2009/06/24(水) 20:06:43.23 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) 偉いに決まっているだろ…… . | (__人__) | ` ⌒´ノ 常識的に考えて…… . | } . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 21 :1:2009/06/24(水) 20:08:56.25 ID:pLEghC7/0 ___ ━┓ / ―\ ┏┛ /ノ (●)\ ・ . | (●) ⌒)\ . | (__ノ ̄ | あんた、誰だお? \ / \ _ノ /´ `\ | | | | 22 :1:2009/06/24(水) 20:11:56.63 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ /ノ( _ノ \ | ⌒(( ●)(●) お前の隣に住んでいるだろうが、この馬鹿! .| (__人__) /⌒l | ` ⌒´ノ |`'''| / ⌒ヽ } | | ____ / へ \ }__/ / /─ ―\ / / | ノ ノ /●)) ((●\ . ’, ・ ( _ ノ | \´ _ / (__人__)’,∴\ , ’ ぐぇあ | \_,, -‐ ''"  ̄ ゙̄''―---└'´ ̄`ヽ/ > て .| __ ノ / ( ヽ _,, -‐ ''" ̄ヽ、 ̄ `ー'´ / r'" ̄ \ , '´ / .| \ ( / | \ \ / | ヤラナイオ・ウッゼーナ11歳 23 :1:2009/06/24(水) 20:13:03.98 ID:pLEghC7/0 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━-┓ ┃ ┌────────────────────────ーーー┐ ┃ ┃ │ / ̄ ̄\ │ ┃ ┃ │ / ヽ_ .\ │ ┃ ┃ │ ( ●)( ●) | ____ │ ┃ ┃ │ (__人__) | / \ .| ┃ ┃ │ l` ⌒´ | / ─ ─ \ │ ┃ ┃ │ . { |/ (●) ( ●) \ .| ┃ ┃ │ { / | (__人__) | │ ┃ ┃ │ ,-、 ヽ ノ、\ ` ⌒´ ,/__ .| ┃ ┃ │ / ノ/ ̄/ ` ー ─ '/>< ` ー─ ' ┌、 ヽ ヽ、 │ ┃ ┃ │ / L_  ̄ / _l__( { r-、 .ト、 . │ ┃ ┃ │ _,,二) / 〔― ‐} Ll | l) ) .│ ┃ ┃ │ >_,フ / }二 コ\ Li‐' .| ┃ ┃ │ __,,,i‐ノ l └―イ ヽ | . | ┃ ┃ │ l i ヽl . | ┃ ┃ └ーーー────────────────────────┘ ┃ ┗-━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 幼馴染の二人は、学校でも机を並べる親友同士 だが、この時、待ち受ける運命の大きな荒波を知るよしもなかった 24 :1:2009/06/24(水) 20:14:03.00 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) . | (__人__) お前は学校でも勉強できないし | ` ⌒´ノ 王様のことも知らないなんて . | } 本当に頭が悪いな . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ 25 :1:2009/06/24(水) 20:15:17.20 ID:pLEghC7/0 ____ / \ /\ キリッ . / (ー) (ー)\ 日常の生活で学校の勉強なんて必要ないお / ⌒(__人__)⌒ \ ヤラナイオは弁護士を目指しているようだけど | |r┬-| | 読み書きそろばんができれば十分だお! \ `ー'´ / ノ \ /´ ヽ | l \ ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) 26 :1:2009/06/24(水) 20:17:00.50 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ○)(○) . | (__人__) | ` ⌒´ノ (駄目だ、こいつ。早く何とかしないと) . | } . ヽ } ヽ ノ 27 :1:2009/06/24(水) 20:18:31.12 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ○)(○) . | (__人__) <だが、ヤルオは早く何とかでき | ` ⌒´ノ るかもしれないが、フランスの国 . | } は何とかできる状態ではなかった> . ヽ } ヽ ノ 28 :1:2009/06/24(水) 20:19:54.98 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ | | /, -、, -、l テュルゴー、キミを財務総監に任命する! | _| -| ・|< || リモージュの知事として実績を上げたその腕で、 (6 _ー っ-´、} ボクの王国の財産を建て直してくれたまえ。 \ ヽ_  ̄ ̄ノノ . /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ | ,___゙___、rヾイソ⊃ | `l ̄ . | | この時、フランス王国の財政は、先王ルイ15世の放漫経営によりひっ迫 さらには七年戦争の結果により多額の負債を抱えただけではなく、 多くの植民地を失って収益は激減。国家の危機に直面していた。 29 :1:2009/06/24(水) 20:20:42.91 ID:pLEghC7/0 . 、___________ 、> .| >________ .|  ̄ .|./_ _\ | | ____________ | / ヽ/ ヽ | | / . | | ・ | ・ | V⌒i | わかったよ。 _ |.\ 人__ノ 6 | < ボクの頭を持ってすれば \ ̄ ○ / | 財政再建なんか簡単さ! . \ 厂 \ / _____/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄, -/へ/\/`- 、 /./ ./o i. \ ジャック・テュルゴー(1727年 - 1781年) 百科全書派として知られる重農主義者。知事時代に貧しいリモージュの財政の改善に成功。 それを評価されてルイ16世の寵臣モールパの推薦で財務総監に就任する。 30 :1:2009/06/24(水) 20:22:12.35 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ i──────┐ ヽ | ⌒ヽ ⌒ヽ\ | | で、キミの給料はいくら? | >|・ |─-|_ / j ーc ─ ′ ヽ これまでは14万2千リーヴルを払っていたけど、 ⊂____ /! _ノ もっと欲しい? _(\ \ \ __/ / (─ ヽ、 ` ─_──イ- 、 ヽ二_ノ \/|/\ / \ \ 31 :1:2009/06/24(水) 20:23:27.17 ID:pLEghC7/0 . 、___________ 、> .| >________ .| キリッ  ̄ .|. \ / | | ____________ | / ヽ/ ヽ | | / . | | ー | ー | V⌒i | そんな高額報酬はいらないよ。 _ |.\ 人__ノ 6 | < 8万リーブルで十分! \ ̄ ○ / | それ以外の諸経費も全く必要ないね。 . \ 厂 \ / _____/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄, -/へ/\/`- 、 /./ ./o i. \ 32 :1:2009/06/24(水) 20:24:34.67 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_______ヽ \ | | , ─ _ヽ/_─ 、 | | 素晴らしい! | |_| / o|o ヽ |_| | ─ (^| | j/ | \| j |^) ─ キミなら必ずや王国の財政を建て直してくれるよ! (⌒ ` ─ ヘ ─ ´⌒) \_/ ̄ ̄\_/ \ / | | | | | | | | | |. | | | | | | _|_|__(⌒v⌒)_.|_|_ | |. | | ヽ、__ ̄ ̄ ̄_ノ /▽▽\ | | | | 今では無能と評されるルイ16世だったが、彼はフランスの現状を把握していた。 彼は財政改革なくして国家再建はなし、という目標を明確にしてテュルゴーに期待をかけていたのだった。 33 :1:2009/06/24(水) 20:26:04.45 ID:pLEghC7/0 ____ /_ノ ヽ_\ /( >) (<)\ 新しい王様は偉いお! /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ 無能な大臣達の首を切って | |r┬-/ | 優秀な人を財政の担当に就けたお! \ ` ̄'´ / 34 :1:2009/06/24(水) 20:29:02.08 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) . | (__人__) ……誰からの受け売りだ? | ` ⌒´ノ . | } . ヽ } ヽ ノ 35 :1:2009/06/24(水) 20:30:09.83 ID:pLEghC7/0 ____ /ノ ヽ、_\ /( ○)}liil{(○)\ な、何を言っているお!! / (__人__) \ ヤルオはデキる子だお! | ヽ |!!il|!|!l| / | 近所のカフェで立ち聞きしたんじゃないお! \ |ェェェェ| / 36 :1:2009/06/24(水) 20:31:19.92 ID:pLEghC7/0 ____ | カフェ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ <⌒> /⌒\ _________]皿皿[-∧-∧、 /三三三三三三∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、 __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩ |'|「|'''|「|||:ll;| /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄| /_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「| 田 田 |「|[[[[| |ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| | |「| |「|ミミミミミミ サロンとは別に知識人の交流の場となったのがカフェであった。 特にイタリアとフランスにおいて大いに興隆し、知識層の拡充に貢献したが、 コーヒーの原材料などは植民地の民衆の過酷な労働によってもたらされていた。 37 :1:2009/06/24(水) 20:34:31.94 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | u ( ●)(●) . | (__人__) まあ、確かに、学校では習わないが、 | ` ⌒´ノ 今の国の財政はひっ迫しているらしいからな。 . | } 戦争で借金まみれの財政状況を改善しないとな。 . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 38 :1:2009/06/24(水) 20:36:42.41 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ー)(ー) 貴族は贅沢三昧。 . |u (__人__) 高位僧侶は教会財産で私腹を肥やし、 | ` ⌒´ノ 免税特権を利用してやりたい放題だ。 . | } . ヽ } 王様とテュルゴーさんには、 ヽ ノ \ 是非とも頑張ってもらいたいもんだぜ。 / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 39 :1:2009/06/24(水) 20:37:55.62 ID:pLEghC7/0 * ┼ ,~-,~-,~-, 十 |_ヴェルサイユ| + + + _|_~~~~~~~~ ┼ + * __i .i-.、 __ + rii | i_,! 'ー'l |,_l"'i ト, * 十 十 _ __.゙| '" ." |__ + + └┘ i.L,r-''"i ̄ ̄i~~゙"i''-.,」_.|_iーi ___ ┬─┬ト''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|..|,,__~".''''ーk,,i=i、.rii l"l,,l l.,l"i ト,. ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL." ___ ^.」 ┬回┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~",-、.=、~|~"'l''.ーiー-.|'"|_._|__|~i''i| ┼ ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|.|;;| .~"|".' ''l -i |r''i"□_| ~!| ┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|;;;|.|;;|._~'_"|"'l': ri'|i'"|_._|__||''i| ┴┬回ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|./。!´。! ~!"゙i r |i'"|_._|__|~'i| ┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|//|/| | ~ (|i' |_._|__|~''i| ┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL..|" ___ ^| + 当時のフランスにおける職業別人口の内訳はだいたいこのようになる。 約2,300万 農民1,800万 自営業・使用人210万 ブルジョワ商人200万 軍人40万 貴族40万 僧侶10万 また、当時の平均的な収入はというと 労働者・農民400リーヴル 村司祭750リーヴル 都市司祭4万リーヴル 大都市司祭80万リーヴル 王室4億7700万リーヴル となっている。 なお、労働者・農民の一日の平均収入は8~10スー(0.4~0.5リーヴル)である。 この年400リーヴルの収入しかない1,800万の民衆からの税収が基礎収入であり、 商業活動から得られる税収は徴収方法の問題もあり不安定であった。 免税を許された特権階級(第一・第二身分)50万を養うため、 第三身分と呼ばれた市民・農民が重税に耐えなければならなかった。 40 :1:2009/06/24(水) 20:39:01.16 ID:pLEghC7/0 ____ / \ / _ノ ヽ、_ \ / o゚((●)) ((●))゚o \ フランスは戦争に金をつぎ込んで借金まみれだお…… | (__人__) | \ ` ⌒´ / ____ / \ / _ノ ヽ、_ \ / o゚⌒ ⌒゚o \ でもまともに税金を治めているのは第三身分しかいないお…… | (__人__) | \ ` ⌒´ / ____ /⌒ ⌒\ /( ●) (●)\ /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ だから第一・第二身分の免税特権を撤廃してもらうお! | |r┬-| | \ `ー'´ / 41 :1:2009/06/24(水) 20:40:21.73 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ー)(ー) 焼け石に水かもしれないが、それが解決の糸道だな。 . |u (__人__) 収入に応じて課税をすることが出来れば税収は増えるし、 | ` ⌒´ノ 余分な経費削減にもつながっていける。 . | } . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 実際、ルイ16世は免税特権の廃止を真剣に考えていた。特に前時代的な考え方を持つ 貴族の意識改革に熱心であり、形式的な宮廷作法に嫌気をさし、 妻マリー・アントワネットと共同で宮廷改革を既に実行していた。 しかし、そのため、自分たちの権利を侵害されたと感じた貴族からの反発をうけることになる。 42 :1:2009/06/24(水) 20:41:18.29 ID:pLEghC7/0 \ /:\ /ヽ /| !,:::::::..\|:::::::::..\|:::::::..\_/::,! !,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,! 財政再建は「破産せず、増税せず、借入せず」がモットーだ。 !,:::::::_;;;;;;___;;;;___;;;;;;:::::| これ以上、農民たちに負担はさせられないよ。 !,:::「 /._|乂X/ ヽ |::::| 」:::| | | ・ i f´./ | |::::j 、 まずは曖昧な徴税体制の改善だ! r⌒i |  ̄| | / /. |f┐| タイユによる徴税請負制を導入して着服や目こぼしを許すなよ! | f´'i ヽ___|,,⊥__ノ j´`'/ 徴税権は王様の一人用なんだからな。 ヽ/ `ー´ く/ ∠_________二} ` 、_ _,,,一'′ 43 :1:2009/06/24(水) 20:42:55.47 ID:pLEghC7/0 . 、___________ 、> .| >________ .|  ̄ .|. \ / | | ____________ | / ヽ/ ヽ | | / . | | ・ | ・ | V⌒i | 次に税収を増加させるために流通上の障害を撤廃だ。 _ |.\ 人__ノ 6 | < 穀物の生産を向上させ、価格安定を図るため、 \ ̄ ○ / | 取引価格の自由化及び生産者の自主販売を認めることとする。 . \ 厂 \ 穀物価格の高騰は一部の商人を潤わせるだけで、 / _____/ \ 一般的な国民の窮乏の根源となっているからね、当然さ。  ̄ ̄, -/へ/\/`- 、 \ /./ ./o i. \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ テュルゴーの打ち出した改革はとりあえずは時勢に合ったものと言えた。 新王ルイ16世に敵対する貴族が少なくない中、正面対決を避けて 活発させた経済の方から税収を増やすことを優先させるという重農主義経済学者らしい手であった。 しかし―― 44 :1:2009/06/24(水) 20:44:03.61 ID:pLEghC7/0 ,..-──- 、 / : : : : : : : : : : \ / : : : : : : : : : : : : : : :ヽ ,!: : : :,-…-…-ミ: : : : : :', 税金を的確に取られては、利益が減ってしまうし、 {: :: : i.'⌒';;;;;;'ー i: : : : : :} 経済活動の規制が撤廃されては、 . {: : : | ェェ ェェ |: : : : : :} 安さが売りにするような新参者にやられてしまう! { : : | ,.、 |: : : : :;! .ヾ: : i .r‐-ニ-┐ | : : : :ノ `イ! ヽ 二゙ノ イゞ‐' ノ` ー一'´, ‐'ヽ / ! _, ‐" _ ! .,レ‐''´ _, -' !、 . // ,| . , -'´ __ ! 保守的なブルジョワ層は当然のように反発。 その上、そのブルジョワ層と結びついていた特権階級からも反発が出てきたのだった。 45 :1:2009/06/24(水) 20:46:24.93 ID:pLEghC7/0 \ /:\ /ヽ /| !,:::::::..\|:::::::::..\|:::::::..\_/::,! !,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,! くそっ! !,:::::::_;;;;;;___;;;;___;;;;;;:::::| 既得権益にしがみつく金の亡者たちめ! !,:::「 /._|乂X/ ヽ |::::| 」:::| | | ・ i f´./ | |::::j 、 規制による寡占が経済活動を停滞させることは r⌒i |  ̄| | / /. |f┐| 既に証明されているんだぞ! | f´'i ヽ___|,,⊥__ノ j´`'/ ヽ/ `ー´ く/ ∠_________二} ` 、_ _,,,一'′ テュルゴーの考えは間違ってはいなかったが、 非常なる時代の流れが、その改革の前に立ちはだかる 46 :1:2009/06/24(水) 20:47:36.92 ID:pLEghC7/0 ――1775年春 ____ / \ / _ノ ヽ、_ \ / o゚((●)) ((●))゚o \ お腹が減ったお…… | (__人__) | 昨日もパンは半分しか食べさせてもらえなかったお…… \ ` ⌒´ / 47 :1:2009/06/24(水) 20:49:33.95 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) 小麦が高騰しすぎだろう…… . | (__人__) | ` ⌒´ノ 常識的に考えて…… . | } . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 49 :1:2009/06/24(水) 20:52:01.45 ID:pLEghC7/0 , (⌒ ⌒) (⌒ ( ) ⌒) ( ) ) (_ヽ_ハ从人_ノ_ノ | || | | ノ L,l ,|| |、l、 ⌒:::\:::::/::\ / <●>::::<●>\ 育ち盛りのヤルオはずっと我慢してるお! / (__人__) \ | |::::::| | 新しい大臣は小麦の値段が下がるって \ l;;;;;;l /l!| 言っていたのは嘘だったのかお! / `ー' \ |i もう、我慢の限界だお! / ヽ !l ヽi ( 丶- 、 しE | ドンッ! `ー、_ノ ∑ l、E ノ > レY^V^ヽ 50 :1:2009/06/24(水) 20:53:38.44 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | u ( ○)(○) 嘘じゃないんだろうが . | (__人__) 不作続きで小麦が不足している。 | ` ⌒´ノ それを利用して商人が買占めて値が上がっちまった。 . | } 自由価格制がアダになったな…… . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 51 :1:2009/06/24(水) 20:55:06.32 ID:pLEghC7/0 ,,、,、、,,,';i;'i,}、,、 ヾ、'i,';||i !} 'i, ゙〃 ゙、';|i,! 'i i"i, 、__人_从_人__/し、_人_入 `、||i |i i l|, 、_) ',||i }i | ;,〃,, _) 占有屋は敵だ~っ!! .}.|||| | ! l-'~、ミ `) ,<.}||| il/,‐'liヾ;;ミ '´⌒V^'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒ .{/゙'、}|||// .i| };;;ミ Y,;- ー、 .i|,];;彡 iil|||||liill||||||||li!=H;;;ミミ { く;ァソ '';;,;'' ゙};;彡ミ ゙i [`'''~ヾ. ''~ ||^!,彡ミ _,,__ ゙i }~~ } ';;:;li, ゙iミミミ=三=-;;;;;;;;;'' ,,,,-‐‐''''''} ̄~フハ,“二゙´ ,;/;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,='' ;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-''' ''''' ,r'~ `V ヽニニニ二、-'{ 十 )__;;;;/ 1775年5月3日、パリのパン屋が襲われ、市場のパンが強奪された。 その三日後にもまた再発し、穀物商人、パン屋などが襲撃され、 ヴェルサイユには小麦の値段を下げる要求を行う8000人のデモ隊が宮殿に押しかけた。 52 :1:2009/06/24(水) 20:56:15.58 ID:pLEghC7/0 ____ \ ───___ <  ̄ ̄ ̄ ̄| > _________ |  ̄ ̄ | / \ | | | /⌒ヽ /⌒ヽ | | | | ‘ | i ‘ | | | ボ、ボクのせいじゃないよ!! | ヽ.__ノ ヽ._ ノ レ⌒ヽ とりあえず、いずれ値段は下がるから…… ノ o U 6 |. /__ \ _ノ. ……いや、下げますから、許してください…… > ノ <、___ イ |───┤ / |/ \ / \ 回答が得られたことで民衆は満足して引き上げていった。 しかし、自分の政策を信じるテュルゴーの姿勢に民衆は反感を持ち、 反テュルゴー陣営の格好の非難材料となった。 そして、この小麦粉戦争と呼ばれた民衆暴動以後、世情不安は続き、 テュルゴーの改革も思ったほど効果が上がっていないまま年を越した。 54 :1:2009/06/24(水) 20:58:11.97 ID:pLEghC7/0 ――1776年1月 なるべく敵対者を作らずに行ってきた改革であったが、切羽詰ったテュルゴーは一気に攻勢に出る。 \ /:\ /ヽ /| !,:::::::..\|:::::::::..\|:::::::..\_/::,! !,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,! 最早、一刻の猶予もないんだ! !,:::::::_;;;;;;___;;;;___;;;;;;:::::| 国家の危機を回避するために大幅な改革を行うぞ! !,:::「 /._|乂X/ ヽ |::::| 」:::| | | ・ i f´./ | |::::j 、 協定を結んで経済活動を停滞させて、 r⌒i |  ̄| | / /. |f┐| 物価を不当つり上げる原因となっているギルドは解散だ! | f´'i ヽ___|,,⊥__ノ j´`'/ ヽ/ `ー´ く/ ∠_________二} ` 、_ _,,,一'′ 55 :1:2009/06/24(水) 21:00:55.37 ID:pLEghC7/0 . 、___________ 、> .| >________ .|  ̄ .|. \ / | | ____________ | / ヽ/ ヽ | | / . | | ・ | ・ | V⌒i | 国家の危機の前に税体制の _ |.\ 人__ノ 6 | < 不都合は放置出来ない! \ ̄ ○ / | 複雑化した課税を簡略し、 . \ 厂 \ 特権身分の免税廃止を断行するぞ! / _____/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄, -/へ/\/`- 、 /./ ./o i. \ 56 :1:2009/06/24(水) 21:04:58.97 ID:pLEghC7/0 ____ /:::::::::: u\ /:::::::::⌒ 三. ⌒\ す、すごいお…… /:::::::::: ( ○)三(○)\ テュルゴーさんがぶち切れて |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒ | 聖域なき構造改革を断行したお! \:::::::::: ` ⌒´ ,/ .| | | ノ::::::::::u \ | | | /::::::::::::::::: u | | | |::::::::::::: l u | | | ヽ:::::::::::: -一ー_~、⌒)^),-、 | |_________| ヽ::::::::___,ノγ⌒ヽ)ニニ- ̄ | | | 57 :1:2009/06/24(水) 21:07:45.82 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) ようやく本格的な改革の始まりだ。 . | (__人__) だけど、今まで以上に反発を受けるのも予想される。 | ` ⌒´ノ 保守層は黙っていないぞ…… . | } . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 58 :1:2009/06/24(水) 21:08:44.76 ID:pLEghC7/0 予想通り、免税特権を撤廃されては、土地を所有していた貴族、僧侶は多額の課税をされることになるために反発。 そして、保守的なブルジョワ商人もギルドと結びついて利益を得ていたために同じく反発をした。 \ /:\ /ヽ /| !,:::::::..\|:::::::::..\|:::::::..\_/::,! !,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,! !,:::::::_;;;;;;___;;;;___;;;;;;:::::| くそっ! !,:::「 /._|乂X/ ヽ |::::| 先祖代々の資産でのうのうと暮らすニートの奴らめ! 」:::| | | ・ i f´./ | |::::j 、 r⌒i |  ̄| | / /. |f┐| 商人も商人だ。 | f´'i ヽ___|,,⊥__ノ j´`'/ 取引価格の自由化で儲けておきながら、 ヽ/ `ー´ く/ これ以上不当に利益を貪るつもりか! ∠_________二} ` 、_ _,,,一'′ 59 :1:2009/06/24(水) 21:09:30.77 ID:pLEghC7/0 * ____ * ┼ | 高等法院| * | ̄ ̄ ̄ ̄ * ∧* * <⌒> ┼ * ┼ /⌒\ * _________]皿皿[-∧-∧、 /三三三三三三∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、 __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩ |'|「|'''|「|||:ll;| ┼ /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄| /_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「| 田 田 |「|[[[[| |ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| | |「| |「|ミミミミミミ テュルゴーの提案した法案は高等法院を通して登録されなければ効果はなかった。 しかし、貴族身分の特権を守る御用機関となっていた高等法院は当然のごとく法令の登録を拒否する。 (フランスの法律は、高等法院で登記を許可されないと効力を発揮されない) 61 :1:2009/06/24(水) 21:10:24.20 ID:pLEghC7/0 ( ⌒ ヽ ( ) /// .,Å、 .r-‐i'''''''i'''‐、 , ─ 、 o|o! .oio !o (_l_l_l_ j |\|`´`/|/| ヽ ⊂ノ|_, _'''''''''_ ,、 / _ | |/ ______ヽ /^)、 | | | ノ ⌒ヽ⌒ヽ| /⊃ヽ_) | | |─| >|< |/ _ノ 貴族の分際で王様に逆らうなんて生意気だ! |__|⌒ `ー o ー| / ボクの命令を聞け! | |、 /⌒ー──つ/ | |ヘ ヽ、(二)ノ</ | \/\// / / この暴挙に対してルイ16世が勅令を発して登録を強制するが、 テュルゴーを推薦したモールパが、風向きの悪さを認識して反対に周ってしまう。 62 :1:2009/06/24(水) 21:11:33.29 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\_|`‐´`‐/|_/| |_, ─'''''''''─ ,、 / _ /_______ ヽ |ノ-、 , ─ \ | | /⌒)| |_|___/ ちくしょう…… | ⊂ノ | └ | 6 | ボクは王様だぞ。 |_/-c`─) ) - ′ 王様のやることに反対するなんて | |‘┬─(、( / なんてひどい家臣たちだ……。 | |`-`─- ´ノ^\ ヽ__|ヽ./\/ l | |/ | | | 63 :1:2009/06/24(水) 21:12:15.86 ID:pLEghC7/0 ,... -::─::- ....、 /:::::::::::::::::::::::::::::::\ ,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', /:::::::::::::;、::::::::::::/ヽ:::::::::,_::::::::::l L;:::::::::/'' ヽ、::::/、 _ヽ、ハ `};へ! ……あなた。 ` ┬'Y7ヽ ` Y ;ヘヽ | r L...._ ,..:lヽヽじl ヾじリ ',ノ::::::::`ヽ、 ,/:::::::`l `´ r  ̄ /´:::::::::::_;<ヾ ´'ーァへ、 ` - , ィ´ ̄`ヾ´ ,.</ `ヽァ'´`ヽァ'´/ | .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_______ヽ \ | | , ─ _ヽ/_─ 、 | | ああ、マリー! | |_| / o|o ヽ |_| | ─ (^| | j/ | \| j |^) ─ どうしたんだい。深刻そうな顔をして。 (⌒ ` ─ ヘ ─ ´⌒) \_/ ̄ ̄\_/ \ / | | | | | | | | | |. | | | | | | _|_|__(⌒v⌒)_.|_|_ | |. | | ヽ、__ ̄ ̄ ̄_ノ /▽▽\ | | | | 64 :1:2009/06/24(水) 21:13:00.92 ID:pLEghC7/0 ,.. -‐ '  ̄ ̄ `丶、 , ‐'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、 _/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ , '´:::::::::::::::;::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::::', /::::::::::::::::/|:::::::::::::::, '_l::::::::::::::/ \:::::::::::::::! |:::::::::::::::レ '´l::::::::::/ ',:::::::::/\ !:::::::::::::| ヽ、:::::::| , 、.!::::/ 〉、:::ト、 ` ',:::::::::::| `ヽ,::! , ヽ| l `' | !r'´`ヽ /l ` | i | _ | / | | ト、_!r=- 、' r'´ ̄`'::':::::::: l ! l─- 、 i !::::::::: r :::::::::::::::: ' /::::::::::::::\ /l ヽ r_ '´::::::::::::::::::::::,> /::::::\ ィ-‐ 'ニニア / `ヽ:::::::ー-'-´ァ / - '7:::::`>、 ヽ'、__ノ /l l--‐' ´ 'ー‐イ `!丶 .,_ ,. ‐'´ ! | l | ___>`-'´'´ /ヽ l / ,. - '´/ ` ゙ ヽ、 / ! ', / '´ / /`ヽ! ! l マリー・アントワネット(1755年 - 1793年) ルイ16世の王妃。神聖ローマ帝国の女帝マリア・テレジアの末娘として有名。 14歳の時、ハプスブルク家とブルボン家の同盟政策のため政略結婚でルイ16世と結婚。 この時、20歳であった。 65 :1:2009/06/24(水) 21:13:51.55 ID:pLEghC7/0 ,... -::─::- ....、 /:::::::::::::::::::::::::::::::\ ,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', /:::::::::::::;、::::::::::::/ヽ:::::::::,_::::::::::l L;:::::::::/'' ヽ、::::/、 _ヽ、ハ `};へ! 実は…… ` ┬'Y7ヽ ` Y ;ヘヽ | r L...._ 財務総監のことで ,..:lヽヽじl ヾじリ ',ノ::::::::`ヽ、 お耳に入れたいことがあります…… ,/:::::::`l `´ r  ̄ /´:::::::::::_;<ヾ ´'ーァへ、 ` - , ィ´ ̄`ヾ´ ,.</ `ヽァ'´`ヽァ'´/ | 66 :1:2009/06/24(水) 21:16:12.18 ID:pLEghC7/0 , -── 、 / \ / ヽ ( /( ( /\ | わたくしも、王室の未来を憂うものですから、 `mn mn ヽ⌒ i 陛下が、テュルゴー殿に期待をしていることはわかるわ。 l l l l l l l !、∩ _ノ⌒\ ヽ jヽ ノ ノ \ _ヽ 宮廷の費用を切り詰めることを申しているのも理解するわ。 u |ー| ヽー |//^ヽ u | |7`| |/ /| | l´|/| / | ヽ__ ノ|. ヽ_ / | 67 :1:2009/06/24(水) 21:16:53.15 ID:pLEghC7/0 \\\\、 〈::::::::::::::::レへ:::::::::::::::::/ |::::::::::::;;;;::::::::::::: \\\\\ ゝ、:::::::::| \::::::::::| 了:::::::::/-、\::::::: \\\、 、 | 7ヘフ―-、 \:::::| 、\::::::| ヽヽ:::: , イ //⌒l |  ̄ >―\| | |:::: ですが、わたくしは栄誉ある / r| / { ・ / ! / /⌒l ヽ |:::: ブルボン朝の王妃なのよ! 三 | {| { `ー' / / {.・ | | !:::: その王妃にはそれ相応の待遇を 三三 | / \__r‐-、 { `ー' / |:: 要求するのが当然じゃない!? 三三 ∨ {_ \__/ |::: 三三_ | /⌒ レ わたくしだって好きで浪費を | \_______ 続けているわけじゃないのよ! ゝ | \ { 三= /´:::\ ヽ ヽ フランスの国王たる妻としての ≡=- /:::::::::::::::::\ \/´ ̄ ̄ ̄ヽ | 、__ 務めを果たすために―― // /:::::::::::::::::::::::::/ \ \ ___,/ / 68 :1:2009/06/24(水) 21:17:51.91 ID:pLEghC7/0 \ ,, ─── 、 / / ヽ / ─ / / )ノ )ノ )ノ i / ノ- 、 -ヽ |  ̄ 宝石や . !___.| |. /| |ヾ | | 香水、 i ヽ (ノ - 、 - ´ | ファッションや . /`-,、 /`─-─ ノ ノ ギャンブル、 ∠/⌒j. ヽ、ヽ__ //i⌒ヽ そして舞踏会! |_ノ ,┴─┴、 |_ノ に精を出しているのです! | .|/ .\/ \j \j | ∫ ∫| ! ノ | | ∫ ウ キ ー ッ ! ∫ヽ__ /| |\_ / . |____| / \ ヽ ノ 69 :1:2009/06/24(水) 21:19:54.07 ID:pLEghC7/0 _, -‐ ' ´ ̄ ̄ ¨ヽ , -'´:. :. :. :. :. :. ___」 /:. :. :. :. _, - ' ´ ,r'´ ゙̄ヽ く:. :. :. :, -' __, -‐ '´____| . ヽ/_, -'´, -ォi'¨´ \ ヽ \ . その通りニダ。 ,ゝ':. :./ /|lト、 ヽ \ ヽ ', ボクも、義姉さまのため、 \/ |-!|ー\、 \ ト、! i 一生懸命浪費しているニダ。 l:::: i:: l┬::cr ヽヽ┬crl| l l:::: l:: l l:::::::j l::::j {!| ';:::l ト:⊂⊃‐ ‐⊂: ! '、:ヽ:| ヽ| (__人__) .ノ l. ヽ lト、 . ´ー-'´/ / l ト从 ー┐ r‐:::イ:/::/ ヽ| Vィ´ {X}ik'´l/!'´ アルトワ伯(1757年 - 1836年) ルイ16世の弟。 マリー・アントワネットの悪友として知られ、王族の中でも最も民衆に憎まれていた。 70 :1:2009/06/24(水) 21:21:18.65 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | …… | ・|・ |─ |___/ ………… |` - c`─ ′U 6 l ……………… . ヽ (____ ,-′ ヽ ___ /ヽ / |/\/ l ^ヽ | | | | 71 :1:2009/06/24(水) 21:22:15.86 ID:pLEghC7/0 ,... -::─::- ....、 /:::::::::::::::::::::::::::::::\ ,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', /:::::::::::::;、::::::::::::/ヽ:::::::::,_::::::::::l と、言いましても、その程度のことで L;:::::::::/'' ヽ、::::/、 _ヽ、ハ `};へ! 陛下のお手を煩わせるつもりはないわ。 ` ┬'Y7ヽ ` Y ;ヘヽ | r L...._ ,..:lヽヽじl ヾじリ ',ノ::::::::`ヽ、 かの財務総監にわたくしが言いたいことは、 ,/:::::::`l `´ r  ̄ /´:::::::::::_;<ヾ わたくしが目をかけていたギュイヌ伯を罷免したことよ! ´'ーァへ、 ` - , ィ´ ̄`ヾ´ ,.</ `ヽァ'´`ヽァ'´/ | 72 :1:2009/06/24(水) 21:22:59.09 ID:pLEghC7/0 \ ,, ─── 、 / / ヽ / ─ / / )ノ )ノ )ノ i / ノ- 、 -ヽ |  ̄ ギュイヌ伯は有能な男。 . !___.| |. /| |ヾ | | なのに、あの者は、職務怠慢を理由に職を罷免したの! i ヽ (ノ - 、 - ´ | . /`-,、 /`─-─ ノ ノ わたくしが目をかけていた者の罷免は、わたくしに対する侮辱! ∠/⌒j. ヽ、ヽ__ //i⌒ヽ どうか、陛下、わたくしの名誉を回復してちょうだい! |_ノ ,┴─┴、 |_ノ | .|/ .\/ \j \j | ∫ ∫| ! ノ | | ∫ ウ キ ー ッ ! ∫ヽ__ /| |\_ / . |____| / \ ヽ ノ 73 :1:2009/06/24(水) 21:23:53.85 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | …… | >|< |─ |___/ ………… |` - c`─ ′U 6 l ……………… . ヽ (____ ,-′ ヽ ___ /ヽ / |/\/ l ^ヽ | | | | 74 :1:2009/06/24(水) 21:28:17.58 ID:pLEghC7/0 そして、1776年5月12日 テュルゴーの元にルイ16世からの 手紙が届く…… _____ / ヽ____// / / / / / / / / / / / / / / / / / /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | | /  ̄ ̄ ̄ ̄ /_____ / ごめんね /ヽ___// / キミをクビにする_ / / / / / / / / ____ / / / / / / / / / / /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ / / 75 :1:2009/06/24(水) 21:30:06.83 ID:pLEghC7/0 \ ───___ <  ̄ ̄ ̄ ̄| > _________ |  ̄ ̄ | / \ | | | /⌒ヽ /⌒ヽ | | | | ‘ | i ‘ | | | ………… | ヽ.__ノ ヽ._ ノ レ⌒ヽ ……………… ノ o 6 |. /__ \ _ノ. > ノ <、___ イ |───┤ / |/ \ / \ _ : >  ̄ ―― ---‐ __ ; > ______. | ; ;  ̄ | /_ _ \ | | ; ; .|.l´,,ヽ .i'゙,, `i | | ; ………… , jヽ__ノ ヽ___ノ レ‐、l ; ……………… ; / ° 、 6 } ; …………………… ;  ̄~> ヽ ノ゙´ ; ; <____イ ; ; /|/\/\ ; 76 :1:2009/06/24(水) 21:31:37.26 ID:pLEghC7/0 : >  ̄ ―― ---‐ __ ; > ______. | ; ;  ̄ | /_ _ \ | | ; ; .|.l´,,ヽ .i'゙,, `i | | ; ……こ、これが、 , jヽ__ノ ヽ___ノ レ‐、l ; これが、今まで国家に対して ; / ° 、 6 } ; 尽くしていた者への仕打ちなのっ!? ;  ̄~> ヽ ノ゙´ ; ; <____イ ; 陛下は、ボクを信頼して ; /|/\/\ ; 改革を進めるつもりじゃなかったの!? 77 :1:2009/06/24(水) 21:32:32.16 ID:pLEghC7/0 ____ \ ───___ <  ̄ ̄ ̄ ̄| > _________ |  ̄ ̄ | / \ | | | /⌒ヽ /⌒ヽ | | | | ‘ | i ‘ | | | ………… | ヽ.__ノ ヽ._ ノ レ⌒ヽ …………いや、陛下はこの1年半、 ノ o U 6 |. ボクを支えてくれたんだ。 /__ \ _ノ. > ノ 陛下が、ボクを罷免するしかなかったのも、 <、___ イ ボクの力が不足していただけだ。 |───┤ / |/ \ / \ 79 :1:2009/06/24(水) 21:34:00.94 ID:pLEghC7/0 \ /:\ /ヽ /| !,:::::::..\|:::::::::..\|:::::::..\_/::,! !,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,! !,:::::::_;;;;;;___;;;;___;;;;;;:::::| ボクはボクの成すべきことをしたんだ。 !,:::「 /._|乂X/ ヽ |::::| 」:::| | | ・ i f´./ | |::::j 、 そして、陛下もまた、 r⌒i |  ̄| | / /. |f┐| 陛下がなすべきことをしたんだ……。 | f´'i ヽ___|,,⊥__ノ j´`'/ ヽ/ `ー´ Uく/ ∠_________二} ` 、_ _,,,一'′ チュルゴーは給与以上のものを受け取ることはせず、その罷免の命を甘んじて受け入れた。 80 :1:2009/06/24(水) 21:35:16.59 ID:pLEghC7/0 そしてそれから6日後、ルイ16世の元にテュルゴーからの 手紙が届く……。 _____ / ヽ____// / / / / / / / / / / / / / / / / / /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ /:\ /ヽ /| !,:::::::..\|:::::::::..\|:::::::..\_/::,! !,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,! !,:::::::_;;;;;;___;;;;___;;;;;;:::::| 陛下、ボクは義務と信じたことを行ったよ。 !,:::「 /._|乂X/ ヽ |::::| 」:::| | | ・ i f´./ | |::::j 、 願わくば、ボクの考えが誤っていたと r⌒i |  ̄| | / /. |f┐| 陛下がいつまでも信じ続けられることを……。 | f´'i ヽ___|,,⊥__ノ j´`'/ ヽ/ `ー´ Uく/ ……時がたって、ボクが正しかったと ∠_________二} 証明されないことを、ボクは願っているよ。 ` 、_ _,,,一'′ 81 :1:2009/06/24(水) 21:36:00.98 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | | ・|・ |─ |___/ |` - c`─ ′ 6 l . ヽ (____ ,-′ ヽ ___ /ヽ / |/\/ l ^ヽ | | | | テュルゴーの想いも虚しく、ルイ16世は返答もせずに、自らの心の中に閉めこんだ そして、この改革の失敗が、フランスを革命の火中へと誘うのであった。 82 :1:2009/06/24(水) 21:36:41.63 ID:pLEghC7/0 ____ / \ /\ キリッ . / (ー) (ー)\ ボクの頭を持ってすれば / ⌒(__人__)⌒ \ 財政再建なんか簡単さ! | |r┬-| | \ `ー'´ / ノ \ /´ ヽ | l \ ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) ____ /_ノ ヽ、_\ ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ /⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒) | / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // だっておwwwwwwwwwwwwww | :::::::::::(⌒) | | | / ゝ :::::::::::/ 偉いこと言って財務総監解任wwww | ノ | | | \ / ) / もう笑い事じゃすまねーおwwww ヽ / `ー'´ ヽ / / バ | | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バ ン ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、 ン ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) 83 :1:2009/06/24(水) 21:38:15.22 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / ─ ─\ | (○)(○) | ……笑い事じゃないだろ。 . |. (__人__) .| テュルゴーさんの改革が頓挫したら、 | U ` ⌒´ ノ この国の未来はおしまいなんだぞ。 . |. .} . ヽ } 次の財務総監が誰であれ、 / ヽ ノヽ 貴族たちの反対に屈した事実は、 ./ / ∩ノ ⊃| | 改革の足かせになっちまう…… ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | . \ /___ / 84 :1:2009/06/24(水) 21:39:02.75 ID:pLEghC7/0 ____ /_ノ ヽ_\ /( >) (<)\ 大丈夫だお! /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ フランスはヨーロッパ一の大国、 | |r┬-/ | 他の二流国とは違うんだお! \ ` ̄'´ / 85 :1:2009/06/24(水) 21:39:45.71 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) (……だと良いんだがな) . | (__人__) | ` ⌒´ノ . | } . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 86 :1:2009/06/24(水) 21:40:29.72 ID:pLEghC7/0 ___ / \ / \ , , /\ / (●) (●) \ とにかく今は小麦の値段だお! | (__人__) | 新しい財務総監は小麦の値段を \ ` ⌒ ´ ,/ 下げる努力をするお! . /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ | ,___゙___、rヾイソ⊃ | `l ̄ . | | 87 :1:2009/06/24(水) 21:41:23.77 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) 国が潰れたらどうしようもないだろJK . | (__人__) | ` ⌒´ノ . | } ミ ピコッ . ヽ } ミ /\ ,☆____ ヽ ノ \ \ / \ / く \. /\/ ─ ─ \ | `ー一⌒) / (●) (●) \ | i´ ̄ ̄ ̄ \ | (__人__) | ` ⌒´ まるで現在の日本人のような刹那的な感覚であるが、当時のパリ市民の 最も大きな関心は税負担の不公平よりも小麦の値段の方が重要だった。 農業国と経済国の違いはあれ、要求だけが先鋭化していく下地が、 この時、すでにフランス全土に形成されつつあった。 88 :1:2009/06/24(水) 21:42:07.83 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | さて、テュルゴーのように経済に明るい者でも、 | ─|─ |─ |___/ 人の心を理解しない奴はダメだ。 |` - c`─ ′ 6 l 今度の財政担当者には経済に詳しいだけじゃなくて、 . ヽ (____ ,-′ 相手への配慮もデキる人間にしないとな ヽ ___ /ヽ / |/\/ l ^ヽ | | | | 89 :1:2009/06/24(水) 21:42:54.20 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | | ─|─ |─ |___/ …… |` - c`─ ′ 6 l ………… . ヽ (____ ,-′ ……………… ヽ ___ /ヽ / |/\/ l ^ヽ | | | | 90 :1:2009/06/24(水) 21:43:53.63 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ ……そうだ。 | ─ 、 ─ 、 ヽ | | テュルゴーの改革に反対をしていた中に、 | ─| ・ |─ |___/ パリで銀行家として財を成したネッケル氏がいたな。 |` - c`─ ′ 6 l 政財界にも顔が利くし、外国人だからフランス国内じゃ . ヽ (____ ,-′ ヽ ___ /ヽ 「第三身分」だ。 / |/\/ l ^ヽ | | | | ブルジョワなのに庶民にも人気があるからもってこいだ。 91 :1:2009/06/24(水) 21:44:34.28 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\_|` ´` /|_/| |_, ─'''''─ ,、 / _ | | /, -、, -、l よし! | _| -| ・|< || 早速、ネッケル氏を財政担当に任命しよう! , ―-、 (6 _ー っ-´、} | -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ | ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \ ヽ ` ,.|  ̄ | | `- ´ | | _| | (t ) 92 :1:2009/06/24(水) 21:45:14.95 ID:pLEghC7/0 ミミ ヽヽヽヽリリノノノノ ミ ,,、,、,、,、,、,、,、、 彡 l i''" i彡 .| 」 /' '\ | ,r-/ -・=-, 、-・=- | l ノ( 、_, )ヽ | 御呼びに招かれ光栄です、王様。 ー' ノ、__!!_,.、 | ∧ ヽニニソ l /\ヽ / / ヽ. `ー--一' ノ/ヽ ジャック・ネッケル(1732年 - 1804年) スイスのジュネーヴで生まれ、パリで銀行家として成功した外国人。 政財界に人脈を持つだけではなく、一般庶民には人気があった。 政敵テュルゴーの失脚をうけて後任に就任するが、外国人だったため、 財務総監ではなく財務長官という肩書きを与えられる。 93 :1:2009/06/24(水) 21:45:55.49 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ i──────┐ ヽ | ⌒ヽ ⌒ヽ\ | | ネッケル。キミはテュルゴーの改革に批判的だった。 | >|・ |─-|_ / そこまで強気に出られたのも自分の手腕に自身が持てたからだろう。 j ーc ─ ′ ヽ 財務長官としてフランスの危機を救ってくれたまえ! ⊂____ /! _ノ _(\ \ \ __/ / (─ ヽ、 ` ─_──イ- 、 ヽ二_ノ \/|/\ / \ \ ミミ ヽヽヽヽリリノノノノ ミ ,,、,、,、,、,、,、,、、 彡 l i''" i彡 .| 」 /' '\ | ,r-/ -・=-, 、-・=- | はいはい。 l ノ( 、_, )ヽ | それで、現在の財政状況を ー' ノ、__!!_,.、 | 教えてもらいたいんだけど? ∧ ヽニニソ l /\ヽ / / ヽ. `ー--一' ノ/ヽ 94 :1:2009/06/24(水) 21:46:36.43 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ i──────┐ ヽ | ⌒ヽ ⌒ヽ\ | | | >|・ |─-|_ / j ーc ─ ′ ヽ そうだね。はい、これが帳簿だよ。 ⊂____ /! _ノ _(\ \ \ __/ / (─ ヽ、 ` ─_──イ- 、 ヽ二_ノ \/|/\ / \ \ ミミ ヽヽヽヽリリノノノノ ミ ,,、,、,、,、,、,、,、、 彡 l i''" i彡 .| 」 /' '\ | ,r-/ -・=-, 、-・=- | …… l ノ( 、_, )ヽ | ………… ー' ノ、__!!_,.、 | ……………… ∧ ヽニニソ l /\ヽ / / ヽ. `ー--一' ノ/ヽ 95 :1:2009/06/24(水) 21:47:17.36 ID:pLEghC7/0 ミミ ヽヽヽヽリリノノノ ミu ,,、,、,、,、,、,、,、、 彡 l u iiiii u u u|||i | 」|||u ⌒' '⌒u| ,r-/||||||<・> < ・> | ……ちょっ!? l |||u u ノ( 、_, )ヽ u| …………王様……これってマジ? ー' u ノ、__!!_,.、 | ∧ u ヽニニソ l /\ヽ u u / / u ヽ. `ー--一' ノ/ヽ ノ7_,,, 、 / u(⌒、"⌒ソ⌒ヽ─ '"u `、 ( ィ⌒ -'"",う 96 :1:2009/06/24(水) 21:50:50.28 ID:pLEghC7/0 .,Å、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ /_____ ヽ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | ……ん、うん。マジ。 | ・|・ |─ |___/ ちょっと酷いだろうけど、 |` - c`─ ′U 6 l テュルゴーに批判的だったキミなら、 . ヽ (____ ,-′ 大丈夫だと思ったんだけど……ダメなのかい? ヽ ___ /ヽ / |/\/ l ^ヽ | | | | 97 :1:2009/06/24(水) 21:51:35.48 ID:pLEghC7/0 ミミ ヽヽヽヽリリノノノ ミu ,,、,、,、,、,、,、,、、 彡 l u iiiii u u u|||i | 」|||u ⌒' '⌒u| …… ,r-/||||||<・> < ・> | ………… l |||u u ノ( 、_, )ヽ u| ……………… ー' u ノ、__!!_,.、 | いや、大丈夫。やってやるよ! ∧ u ヽニニソ l 期待してよ、王様! /\ヽ u u / / u ヽ. `ー--一' ノ/ヽ ノ7_,,, 、 / u(⌒、"⌒ソ⌒ヽ─ '"u `、 ( ィ⌒ -'"",う 空返事で受けこたえざるをえなかったネッケルだったが、 名声の高かったネッケルの財務長官就任は、パリ市民の 絶大な支持を得て歓迎された。 98 :1:2009/06/24(水) 21:52:16.66 ID:pLEghC7/0 + ___ /⌒ ⌒\ + + . /( ●) (●)\ + / ::::::⌒(__人__)⌒::::: \ パリで成功した稀代の金融家が財務担当だってお! | |r┬-| | 父ちゃんも期待しているって言ってたし、 \ `ー'´ / + 母ちゃんも小麦が下がるって喜んでいたお! ノ \ /´ ヽ | l l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) / ̄ ̄\ / _ノ ヽ_\ | (●)(●) | . |. (__人__) | また受け売りか…… | ` ⌒´ ノ しかし、人気だけは凄いな…… . |. } 就任しただけで財政が回復したも当然と思われているし。 . ヽ } ヽ ノ ノ \ /´ ヽ | l \ ヽ -''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ヽ _(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) 99 :1:2009/06/24(水) 21:53:36.14 ID:pLEghC7/0 ____ /⌒ ⌒\ ホジホジ /( ●) (●)\ /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ じゃ、そういうヤラナイオは、 | mj |ー'´ | 自分で考えているのかお? \ 〈__ノ / ノ ノ 100 :1:2009/06/24(水) 21:54:32.08 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / \ < ん……いや、まあ、情報源には秘匿義務があるしな |:::::: U | . |::::::::::: U | ____ |:::::::::::::: | / \ . |:::::::::::::: } / ⌒ ⌒ \ . ヽ:::::::::::::: } / (●) (●) /^ヽ <厨二病感染するんじゃねえぞ! ヽ:::::::::: ノ | (__人__)( / 〉| /:::::::::::: く \ ` ⌒´ 〈 / ⌒^ヽ ――――|:::::::::::::::: \-―――――――――― \ _ _ _ ) 101 :1:2009/06/24(水) 21:55:20.77 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ー)(ー) まあ、何だ…… . | u. (__人__) 俺達、まだ社会に出ていない立場だろ……JK | ` ⌒´ノ . | } . ヽ } / ̄ ̄ ̄\ ヽ ノ / ⌒ ⌒ \ i⌒\ ,__(‐- 、 / u (ー) ::::(ー)ヽ そ、そうだお…… l \ 巛ー─;\ | :::⌒(__人_)⌒:l 御年13歳の若造だお…… | `ヽ-‐ーく_) \ `  ̄´ / 知ったかぶりで政治を熱く語っても悪くはないお…… . | l i⌒\、___ ィヽ | | .l \ 巛ー゙‐;\ ザパァアァァァ‐─────‐‐‐ ‐ン リー──‐‐t____. | ヽ-‐≠ー '′ l " ~ ̄ ̄⌒ヽ`ヽ.|゙ ̄ ̄⌒ヽ ̄ヽ ───`ー───ソ | |┴‐─-r |i' |───────┐ | | | |,_|, __| |, |_、| __|. (´_)゙_) |,、;──‐─────‐───────‐─ l'___)__) ,゜ '≒~゚ ⌒ ~ " ~  ̄ ー ~ ; °。 ;从ヾー~ ~"~ ~ ゚ ° 。 ゜ ` 。 '、从;_゚ノ'~~ ~´⌒ 102 :1:2009/06/24(水) 21:56:01.16 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( >)(●) . | U (__人__) 先生の話だと、 | ` ⌒´ノ 北アメリカでイングランドに対する独立戦争が始まったらしい…… . | } 先の戦争で痛い目を食ったフランスだ、 . ヽ } 常識的に考えて介入するだろうぜ…… ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 103 :1:2009/06/24(水) 21:56:41.61 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ | /  ̄  ̄ \ / \ / \ / ⌒ ⌒ \ ヤラナイオではないか。 | (__人__) | こんなところで何をやっておる? \ ` ⌒´ / ☆ /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ○)(○) . | U (__人__) オ、オプーナ先生!? | ` ⌒´ノ . | } . ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ 104 :1:2009/06/24(水) 21:58:13.50 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ | /  ̄  ̄ \ / \ / \ / ⌒ ⌒ \ 学校から帰っても、勉強に勤しまんと、 | (__人__) | 弁護士にはなれんぞ! \ ` ⌒´ / ☆ /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ ワゴン・オプーナ 30歳 ヤルオとヤラナイオの学校の先生。 幅広い知識と人脈を持つ自由主義思想の持ち主。 105 :1:2009/06/24(水) 21:58:56.36 ID:pLEghC7/0 ___ / ヽ、_ \ /(● ) (● ) \ /:::⌒(__人__)⌒::::: \ ははぁん…… | l^l^lnー'´ | 先生、先生! \ヽ L / ヤラナイオは先生の受け売りをボクに自慢してました! ゝ ノ / / / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ○)(○) . | U (__人__) ――!? | ` ⌒´ノ . | } . ヽ } ヽ ノ 106 :1:2009/06/24(水) 21:59:37.26 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ | / ̄ ̄ ̄ \ / ::\:::/::: :\ ――!? / <●>::::::<●> \ | (__人__) | なん……だと……? \ ` ⌒´ / /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ 107 :1:2009/06/24(水) 22:00:17.74 ID:pLEghC7/0 / ̄ ̄\ / _ノ \ | U ( ⌒)(⌒) いえ、先生。 . | (__人__) ボクは先生からいただいたお言葉を | U ` ⌒´ノ 自分なりに解釈をして―― . | } . ヽ } ヽ ノ ○ ⌒ ○/ ̄ ̄\ ヽ / ⌒ ⌒\〃 | `ヽ/ ̄\〃 ○ ___ . | ミ } | / \ | >、_/ □ /\:::::::/:::: \ . | " ノ`ヾ} \ /:<●>::::::<●>::: \ . ヽ ○ } \ | (__人__) | ヽ ノ ■ \ \ ` ⌒´ _/ / く. \ \ ノ ヽ▼●▼<\ \ | \ \ (⌒二 \ i |。| |/ | | |ヽ、二⌒)、 \ l |。| | r | | 108 :1:2009/06/24(水) 22:01:00.68 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ ノ L__|___ ⌒:::\:::::/::\ 馬鹿者! / <●>::::<●>\ 頭も固まらない内に政治を語るとは! / (__人__) \ | |::::::| | 短絡的な判断しか出来なくなる愚か者に \ l;;;;;;l /l!| なる前にやめるんだ! いいな!? / `ー' \ |i / ヽ▼●▼ヽ !l ヽi ( 丶- 、 i |。| | しE | ドンッ! `ー、_ノ ∑ l、E ノ > レY^V^ヽ / ̄ ̄\ / _ノ \ | U ( >)(<) は、はい! わかりました! . | (__人__) | ` ⌒´ノ 常識的に考えてやめさせていただきます! . | } . ヽ } ヽ ノ 109 :1:2009/06/24(水) 22:01:42.99 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ | / ̄ ̄ ̄ \ / ::\:::/::: :\ よろしい……。 / <●>::::::<●> \ とはいえ、情勢が情勢だ。政治を語りたがるのも | (__人__) | 無理はない。きちんと勉強した上で、 \ ` ⌒´ / 自らの言葉で語るのならば許可をしよう。 /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ 110 :1:2009/06/24(水) 22:02:23.65 ID:pLEghC7/0 ∩ _rヘ / ヽ∩ . /_ノυ___ιヽ_ \ / / /⌒ ⌒\ ヽ \ ( く /( ●) (●)\ > ) さすがはオプーナ先生だおwwww \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' / 話がわかっているおwwww ヽ| |r┬-| |/ \ `ー'´ / 111 :1:2009/06/24(水) 22:03:25.40 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ | / ̄ ̄ ̄ \ / ::\:::/::: :\ ん……、キミはヤルオくんだね。 / <●>::::::<●> \ キミはもっと学校の授業を頑張るべきだ。 | (__人__) | \ ` ⌒´ / このままでは落第してしまうよ。 /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ ____ /::::::::::::::::\ /::::::─三三─\ 落第…… /:::::::: ( ○)三(○)\ |::::::::::::::::::::(__人__):::: | ありえんお…… \::::::::: |r┬-| ,/ ノ:::::::::::: `ー'´ \ 112 :1:2009/06/24(水) 22:04:22.31 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ | / ̄ ̄ ̄ \ / ::\:::/::: :\ これからフランスは動乱を迎えるやもしれん。 / <●>::::::<●> \ 将来、学がなければ、立身出世を果たすには | (__人__) | 軍隊で身を上げるしかなくなる。 \ ` ⌒´ / /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ ____ / \ / _ノ ヽ、_ \ ぐ、軍隊!? / o゚((●)) ((●))゚o \ ヤルオは心優しい男の子だお! | (__人__) | 軍隊になんかいきたくないお! \ ` ⌒´ / 113 :1:2009/06/24(水) 22:05:11.16 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ | / ̄ ̄ ̄ \ / ::\:::/::: :\ だったら勉強することだ。 / <ー>::::::<ー> \ 私の知り合いには極貧の身ながら、 | (__人__) | 立派に学問を修め、弁護士を目指 \ ` ⌒´ / している青年もいる。 /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ 114 :1:2009/06/24(水) 22:05:59.48 ID:pLEghC7/0 / ̄\ | | \_/ | / ̄ ̄ ̄ \ / ::\:::/::: :\ 彼に負けぬよう、しっかりと勉強 / <ー>::::::<●> \ をするのだぞ! | (__人__) | \ ` ⌒´ / わかったな!? /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ / ̄ ̄\ / _ノ \ ハ、ハイ!!! | U ( >)(<) ____ . | (__人__) / \ | ` ⌒´ノ / _ノ ヽ、_ \ . | } / o゚⌒ ⌒゚o \ . ヽ } | (__人__) | ヽ ノ \ ` ⌒´ / こうしてヤルオとヤラナイオが勉学に勤しむ決心するのだったが、 その間にもフランスの状況は進んで行く。 しかも、悪い方向へと―― 第1話「崩壊への序曲」終わり 第2話「崩壊前夜」へと続く 115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/24(水) 22:07:30.07 ID:cQFQ9tgX0 乙。 面白い 期待大 116 :1:2009/06/24(水) 22:09:08.11 ID:pLEghC7/0 本日はここまでです。 やる夫シリーズが終わってしまったとか言われていますが、 現在の日本の状況にも被る部分があり、半年前から構想していました。 嫁がいるので、正味2時間の自由時間しか取れないので、 進行ペースは遅いかもしれませんが、生ぬるい眼で見守ってください。 では、今度は7月の上旬ということでノシ 119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/24(水) 22:16:19.47 ID:cQFQ9tgX0 今の日本にすげーかぶるよほんと 120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/24(水) 22:20:20.66 ID:gHHj5yF40 テュルゴーと麻生総理が被って見えるぜ・・・ 121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/24(水) 22:22:10.78 ID:cQFQ9tgX0 本人は頑張ってても 周りが邪魔して 結局批判だけが自分だけに集まるってパターンな 122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/25(木) 15:46:53.80 ID:+12xdS2Y0 麻生総理っていうより、安倍元総理の方かも 124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/27(土) 15:55:17.69 ID:jrunof3/0 長期的なプランを立案できる人材がいても、それがどうでもいいスキャンダルで政敵と世論に潰されてしまい 結局、短期的な目標の達成だけを積み重ねることしかできなくなってしまいジリ貧といのは 末期症状の国のよくある例なんだよねえ 127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/28(日) 21:49:04.13 ID:Jb7fLZT30 支援 16世は意外と有能だったのだな 128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/28(日) 21:54:46.60 ID:cHU9F1EJ0 >>127 有能説は、結構昔からある。 129 :1:2009/06/29(月) 19:30:27.68 ID:zmUxdo4A0 明日か明後日に第2話投入予定です。 細かい人物のAAが未定なもので、揃い次第といったところでしょうか。 なお、今回の物語は、あくまでもフランス革命なので、 ルイ16世の物語で終わらせません。 最低でもテルミドールまで。 間を取ってブリュメール。 要望があればナポレオン帝政終了まで予定しております。 ・・・・・・長いorz >>ルイ16世 有能説はありますが、本人の性格に問題があって貴族からは舐められていたようです。 (会話にウィットがなく、ダラダラと無味乾燥な内容しか話さないなど。) ただ、全てが流されていたとは考えにくく、 最終的には自分で判断を下したりしていたと思われるので、 世間一般的な評価よりも積極的に描いています。 131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/30(火) 19:39:50.81 ID:IkZ9Fh130 先代や先々代がアホすぎたってのがデカイかもしれん。 変革期の只中に居る君主には同情する。 パターン云々言ってるのが居るが、君主と言えど一個人の力で どうにかなるものでもないだろ。
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泳ぐさんとこが1年音沙汰ないからそこにあった作品をまとめ直している感じなのかな